昨年から始まった女子サッカーのプロリーグ「WEリーグ」。
コロナ禍の中スタートした女子プロサッカーリーグの平均観客動員数は2,000人に満たず、目標としている1試合平均5,000人には遠く及びません。
男子のアマチュアトップリーグであるJFLでも1,000人行けばいい方。プロリーグの一番下のJ3でも2022年シーズンで5,000人を超えているのは松本山雅の1チームのみで、2,000人に満たないクラブが18クラブ中9クラブ。J2で5,000人を超えているクラブは22クラブ中9クラブに過ぎないという現状を見て、かつJリーグの参入基準が3,000人という事を考えれば目標が高すぎると思います。
女子のトップリーグで、かつてワールドカップで優勝したことがあると言っても、男子と比べればパワーやスピードが無い分、観方によっては魅力がありませんし、魅力がわかりにくい分メディアへの露出度も少ないという現実を踏まえる必要があります。(前チェアはジェンダーを前面に押し出していましたが成功したとは言えないと思います。)
新潟のホーム開幕戦にリーグのチェアが来て挨拶をし、新潟の男子の現役選手が理事をやる…新潟に観客数低迷の起爆剤としての期待されているのかなと感じるけれど現実はどうでしょう。
体感的にはWEリーグになってからのアルビレックス新潟レディースは、なでしこリーグ時代より観客動員数が減っているいる気がします。(実際にはなでしこ最終年より微増ですが、リーグの目標には遠く及びません。)
そのサッカーは自分が観た限りの昨シーズン、シーズン後半に向かってリトリート重視で重心が後ろにあるワクワクしないサッカーに変化していきましたが、今シーズンのホーム開幕戦を見る限り前から闘っていて、昨シーズンより楽しいサッカーでした。
開幕から3連敗中ではあるけれど、あの形を続けていければ結果は出るんじゃないだろうかと思えるサッカー。
面白いサッカーとはチャレンジするサッカーで、そのためにはプレイの正確性、強くて適格なパスと攻守の切り替えの早さ、状況によって適切なポジショニングをとる判断力と、それを継続する体力であることは男女ともに変わりません。
女子の場合、2011年FIFAワールドカップドイツ大会でなでしこジャパンが優勝したサッカーがそうだったように、サイズやパワーに劣っても、スモールフィールドでの速いパス回しやドリブル突破のアクセントを突き詰めていくこと。
それを実現するには、やはり経験が必要で、一朝一夕には出来ないものですから、継続して育成から同じメソッドで、選手の獲得も同じ方向で行う今のアルビレックス新潟のメソッドを女子も行うのが一番なのかもしれません。
そして、コンパクトで強いショートパスを通して闘う事を男子より強く意識して、パワーがないからこそ活きるサッカーを創っていけば、一つのジャンルとして成立するのではないかな。
WEリーグとしては、Jリーグとはサッカーのカテゴリーが違うのではなくジャンルが違うのだと打ち出せるサッカーが出来るかどうかがカギになるのではないかと思います。
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