世阿弥が佐渡へ流されたという記録は残っているけれど、どのように過ごしたのか、どこで亡くなったのかというのは分かっていないと記憶しています。
この物語は、その分かっていない佐渡での出来事が描かれます。
もちろんフィクションですが、本当にこうであったらいいなという物語。魅力的な人物と佐渡の風景を織り込んで、流人であろうとも一人の人として自分の為すべきことを見つめる姿に感銘を受けます。
この物語からは離れますが、佐渡と言えば能舞台。
以前、バイクで島を巡った時に、こんなお寺にも…と驚いたことを思い出しましたが、佐渡で能が盛んになったのは江戸時代。世阿弥の生きた室町時代の後です。
佐渡金山が大規模に開発され、豊かになった江戸時代に、時を越えて世阿弥の完成させた能が佐渡に定着したのも感慨深いなと思います。
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