仕事は必死にこなすけれど、恋人以外に心を開かない主人公葉子の人物造型が自分には理解できなかった。
体当たりのテレビレポーターを演じる葉子の周りには、おそらく長年のチームであろうメンバーがいるけれど、彼女は関りを持とうとしないし、旅先での行動は人に心を開かない割りに知らない所へどんどん入っていくという矛盾したように思える行動。
道路の、誰も横断しないようなところで無理やり横断するメンタル…「自分は自分、他の人は関係ない」って象徴する表現なんだろうか。
人と関わりたくなければレポーターなんて仕事はやらないだろうし、他人に興味が無ければミュージカルなんて興味の持ちようがない。そう思うのは自分だけだろうか。
この映画のキー・フレーズは、ウズベキスタンの警官が逃げて捕まった葉子に言う
「あなたはどうして私たちの話を聞こうとしないのですか。私たちは、ただこちらの意思を伝えるためにあなたに近づいたのです。」…「話し合わなければ知ることもできない。」
だと思う。
明らかにそれが出来ていない彼女が、どうして東京湾で起きたコンビナート火災の現場にいるかもしれない彼との関係を築くことが出来たのか。レポーターという職業が出来ているのか。
演出やカメラワーク、編集以前に、自分にはなんだかよくわからない世界だった。
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