【がん消滅の罠 完全寛解の謎】岩城一麻 宝島社 2017年1月26日第1刷

第15回「このミステリーがすごい！」大賞受賞作。
このミスで医療ものと言えば「チームバチスタ」という大ヒットシリーズを思い浮かべるけど、こちらはそれよりミステリー色が強い。だけど医療ミステリーって、それ自体が謎になってしまうとシラケてしまう。選者は当然持ち上げるわけだけど、個人的には、正しいかどうかわからい・現実にあるのかどうかもわからない世界にネタを持っていかれてしまうとふうん…って思って終わり。
　いろいろ伏線張ったりしてもいるけど、自分的には心情描写が読み取れなくて取ってつけた感じしかしない。つまり物の語りとしてもイマイチだよな。骨格はあるから、自分で補ってサイドストーリーを作って納得いくように仕上げるという楽しみ方はできるんだろうけど。
　ネタバレ気にしないであらすじを書いたら、感心する物語だと思うけど。