この作品の単行本発売日、当時勤めてた会社の同僚が昼休みに本屋まで自転車飛ばして買いに行っていた。普段amazonで買い物をしているのに発売日に届かないとか事情があったんだろうか。
個人的には本は本屋さんで派だけど。だって、本の装丁を眺めているだけで楽しいし、思わぬ本に出会えたりするし。本屋さんに行くのはレジャーの一環なんです。
自分は周りに結構熱心な読書がいると逆に醒めてしまう部分があって、今まで読んでいなかったわけですが、今回文庫化されて改めて読んでみて、いろいろ回収されていないエピソードはあるけど、人生何でもかんでも分るわけじゃないし、それについて自分で想像してみるのもいいんじゃないだろうか。
関係ないけど“弱くても勝てます”(村上作品の例にもれず本人は勝とうとは思ってはいないわけですが)ってフレーズが頭に浮かんだなあ。マクベスに出てくる魔女の“綺麗は汚い、汚いは綺麗”とか…
「記憶を隠す事はできても、歴史を変える事はできない。」でも、知ることで歴史の見方を変える事はできる。
簡単にまとめれば、生きていれば自分の価値を考える事があるし、自分に活があるって言いきれる人間ばかりじゃない。いろんな人が集まって作る社会の中で、自分がどのような役割を果たしているか完全に知る事は出来ない。でも、知っておく努力をする事は、自分を捉まえておく事。生きていく上で必要かもしれないって事でしょうか。
このお話の先が書かれるかどうか。待ち望んでいるファンの顔が何人か浮かんでしまいますが、それが幸せかどうか。
リアリティのある物語進行は退屈だし、灰田(グレイ)の物語をつくっていくか。
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