図書館で「冬虫夏草」を見つけて、以前読んだものを思い出した。
ほんの100年と少し前、西洋文明と日本古来の習俗とが混ざり合う舞台で、自然が豊かな旧友の実家に暮らす主人公の、今では怪異とされる事を自然と受け止め暮らしている様を描く。
ありえない事であるとか、説明がつかない事であるとかをそのままに。
人はそれを受け止める事が出来なくなったから、そういった事が離れて言ったのかもしれないな。
雨の日に掛け軸の中から湖でボートの乗って行方不明になった旧友がふらりと訪ねてくるとか…
この作品の中には、静謐で、ゆったりとした時間が流れている。
この本を手にしたきっかけは、後に映画化された「西の魔女が死んだ」の著者だったからだけど、題材や舞台が違っても、許容するという世界観は同じなんだなと思った。
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