2011年11月28日月曜日

シナリオ【恋谷橋】(脚本:井上正子 後藤幸一/原作:宮尾卓志)を読む

留まろうとして留まれないもの、夢を追って出ようとして戻ってくるもの。
ある意味、オーソドックスな物語の作りである。
お姫様と、それを想っていて内に秘めた同級生の料理人。
今時、なかなかお目にかかれない年代もののストーリー。でも、こういう物語は、こういう物語で良いんだよね。
シナリオも、それを真っ直ぐ書いている。
ただ、親子二代の調理人で息子が、女将として期待されていた長女ではなく、主人公である次女に思いを寄せていながらそこに留まっている以上、そこの心情を深く描かないと説得感がなくなる。
イジイジした情けない男ではなく、それなりにモテる男でもあるわけだから。
そこいらへんだけ、何とかならなかったかな。

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