2011年4月26日火曜日

【図書館戦争】有川 浩 著 角川文庫 平成23年4月25日

有川浩と言えば、【阪急電車】って思うけど、このシリーズも気にはなっていた。なにしろ中学生の頃、図書館司書になりたいって思っていたくらいだからね。
で、今回【図書館戦争】シリーズ5カ月連続刊行という事で、買ってみた。
勝手に高校青春アクションものかと思っていたんだけど、実際はこんな話。

“2019年(正化31年)、公序良俗を乱す表現を取り締まるという「メディア良化法」が成立した未来。高校時代に出会った行きすぎる検閲から本を守った図書館隊員の姿を王子と呼び追い求め、図書館隊に入隊した不器用な女の子と、その周辺に起こる事件を描いたエンタテインメント小説”かな。
そ、舞台は学校図書館ではなく公立図書館。それも言論・表現の自由として最後の砦となった。
個人的には図書館がそういう役割を果たせるとは思ってないんだけど、読み始めたらその世界に同化するってのが自分の読み方だからね。

ライトノベルの文法って、肩が凝らない。リラックスしてしまえばどんどん読める、と。
基本、物語の設定はお気楽な世界ではないんだけど、そういう世界が出来たらどうなるかってのをさらりと読ませ、考えさせるっていうのは、実はすごい事なんだと思う。

感想は“すごく楽しい読み物。”、”作者は女性だったのか。道理でね。”
肩の凝らない、楽しい読み物です。

巻末に番外編『ジュエル・ボックス』を収録。こっちは、べたべたの恋愛ライトノベル。

1 件のコメント:

  1. 印象に残っているのは、郁について、上官の堂上に「もともと努力すればやれたのに努力しなかったのは怠惰だ」と言った手塚に返された言葉。
    「正論は正しい、だが正論を武器にする奴は正しくない。おまえはどっちだ。」という言葉。

    そうか…?
    うん、仲間や同僚を思いやれって言う意味なら、その通り。

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