2023年10月13日に公開される同名の映画の文庫書下ろし。うまく言えないのですが、個人的には普通の小説とは少しニュアンスが違う感じがしています。
出来事を、登場人物の深い心理描写と言うより出来事と行動、その時にどう感じたのかを割りと淡々と描いています。多分、主な登場人物の来歴をきっちりと書くことにより映画を観る人の理解を助けるという目的もあるかもしれません。映画の脚本は、この本の中から削ったり膨らませたりして出来上がったのでしょうか。
主人公であるキリエは、映画でキリエ役を演じるアイナ・ジエンドさんに宛て書きしたのかなと感じました。
キリエは歌う時以外にはうまく話せないけれど、その歌で多くの人を惹きつける。その歌は、亡くなったり失ったりしていなくなった家族や友人知人がいなければ出来ないもので、いなくなったからと言って消えるものではない。そう言っているようです。
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