出来れば出典の他に発表年を入れてくれると背景も分っていいかなって思いました。
ウイスキーって流行もあるし、同じ物でもいつ飲んだかによって背景ががらりと変わる事もあると思います。書き手や中身で想像をつけてくれってのは無くは無いけど、飲んだくれに余計な手間をかけさせるのは無粋でしょ。
それに、ウイスキーにはエイジングがつきものです。何年ものなのかって頭に入れておきたいじゃない。
【詩】
・田村隆一 …「食堂車にて」「ジム・ビームの思い出」「破壊された人間のエピソード」
いずれも旅の詩ですがウイスキーが印象的に描かれています。
【随筆・短編小説】
・景山民雄 …「ネス湖の生一本、グレン・モーランジー」
題名の通りネス湖のほとりのホテルのバーで飲んだスコッチについてのエピソード。
・山田風太郎…「アル中ハイマーの一日」
著者の一日のお酒と食事について。(羨ましいくらいの飲んだくれ)
・安岡章太郎…「父の酒」
母の飲酒嫌いと戦争帰りの父との思い出。
・山本周五郎…「酒みずく」
創作の苦悩と酒について
・黒澤和子 …「ウイスキー命-黒澤明の食卓」
映画監督の黒澤明さんのお酒と食事のエピソード
・山口瞳 …「優しい酒場」
バーが変わった事について、バーテンダーとの会話
・沢木耕太郎…「トウモロコシ畑からの贈物」
バーボンを飲むようになったきっかけについて
・椎名誠 …「シングルモルト怪快編」
ハイランド地方へ取材に行った時の奇怪で楽しいお話
・伊集院静 …「カウンターの小さな壺」
バーでアルバイトしていた時の話から、唐突にバイテンダーのシゲさんから聞いた話が8行ほど。
・宮本輝 …「吹雪」
戦後、一家で大阪から富山へ行く列車の中でのお話。最後に自分の創作だろうと…
・太田和彦 …「大阪・神戸のバー四軒」
大阪と神戸のバーの紹介。
・小沼丹 …「コップ敷」
趣味で集めていたコースターについてのお話。
・開高健 …「黄昏の力」
コピーライターの仕事とお酒と風俗について
・吉村昭 …「酒の楽しみ、そして、しくじり」
お酒と食事について
・小松左京 …「さとるの化物」(「さとる」には傍点がつきます)
バーを舞台にした怪奇短編小説
・竹鶴政孝 …「ウイスキーと私」より竹鶴さんの自伝の一部です。
最後に「解説にかえて ウイスキー6つの断章」として、著者のウイスキー観がエピソードを交えて書かれています。
お酒もいろんな飲み方があるとは知っていたけれど、改めて読んでみると興味深いものもありますね。
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