2011年9月16日金曜日

【酒飲みの文化史】 青木英人著 源流社刊 平成19年

先日、東京堂書店のアウトレットコーナーで見つけた【酒飲みの文化史】、タイトルに惹かれて買って来たんだけど・・・。

出版社のHPから引っ張ってくると
主な内容=ワインの誕生・ビールの始まり・ローマ人の宴会・ゲルマン民族とワイン・蒸留酒について・ウイスキーの出現・酒類販売店について・ウイスキー反乱について・ナポレオンとブランデー・ イギリス世紀末の酒場・アメリカの西部の酒・禁酒法について・十九世紀フランスのカフェ・カクテルの流行とホテルのバー・ 日本の酒作りのはじまり・源平武将と酒・輸出された日本酒・居酒屋・飯屋の出現・黒船来航と赤ワイン・鹿鳴館と宴会・日本のバーについて・カラオケの流行とバーやクラブ等々

正直、知識のある酔っぱらいのお爺さんの言葉をそのまま活字にした上、校正もしていないんだろうというお粗末な本。
内容の重複、誤字脱字、文字の変換間違いなど、出版社としてやってはいけない事のオンパレード。
肝心の文章も、翻訳文をそのまま切り取って乗せたのでは?と思われる個所や、日本語として少しあやしい個所、記述の順番を変えるべきと思われる個所など。酔っ払い感を出したんだろうか・・・。

著者は、民俗学博士・日本風俗史学会名誉会員、顧問(前会長)というから、書かれている内容は正しいんだろうと思う。

昔ビール造りは女性が行っていて、ロンドンやザクセンの法律では、悪いエール(ビール)を造った者は、処刑場に縛り付けて、泥水の池に入れられると決められていたとか、古代ヨーロッパではワインンは水割りで、蜂蜜や香辛料を入れて飲んでいたとか、中世ヨーロッパでも、二度漬け禁止ルールがあったとか、興味深い内容がある。

ちゃんとライターを立てて構成からやり直せば、面白い内容だと思うんだけど。
出版社の役割は、単純に活字にして取次に流すだけじゃないんだよなって事を再認識させてくれる反面教師な本。

2 件のコメント:

  1. 今年の初め、源流社と自費出版契約をしました。出版費用の40万円ほどを支払い、3月には刊行予定とのことでしたが、校正原稿は11月の今になっても届きません。秋になっておかしいと気づいて、そのかなり前からメールや電話で連絡しておりましたが、10月に入ったらまったく連絡がとれなくなりました。取引のある印刷会社を探し出し連絡を試みてもらいましたが、代表代行者の携帯にもつながらないようです。まだ会社は倒産していないようですが、このまま振り込んだお金をそのままに着服しようとしているようです。これって詐欺?これにどう対応したらよいか、警察に連絡するべきでしょうか。確かに源流社の本は変な感じですが、かなり前から名前は知っています。出版不況で堕落したのでしょうか。

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  2. 内容も内容ですし、匿名の方なので、部外者が答えるのは難しい問題ですね。

    ただ、出版社って看板なんて、やる気になれば誰でもあげられると思います。
    この会社のHPを見た限り、かなり専門的な分野で、出版の実績も多少あるようですが、私の読んだ本、編集があの調子となれば、多分、ほとんど個人でやられているんじゃないかと思います。
    出版不況とは言え、潰れる要因は、人件費、印刷費、印税の支払いなんかが主な原因でしょうが、HPを見る限りそのリスクはあまり高くなさそうなタイトルのようで…。
    この手の棚を持っている本屋さんは、元々多くありませんしね。
    逆に言えば、多分出版業では食えていない出版社な気がします。他に収益部門か、どこかの支援がついていなければ出版社単体の経営は難しいような。
    まあ、あくまでも私感ですが。

    出版契約をされているという事なので、その契約書の条項に反する事があれば、契約解除と損害賠償を求める事になるのでしょう。
    お金だけでなく、大切な原稿の件も有りますし、一度弁護士さんに相談されてみてはいかがでしょうか。

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