2011年7月24日日曜日

【授かる】牧 圭一 第24回シナリオ作家協会 大伴昌司賞受賞作品

審査員の渡辺善則さんが選評で書いている通り、この題材を見つけた作者は顕彰に値する。
不妊に悩む二組の夫婦とその受精卵の取り違え。
子供は遺伝子がつながっていなくても自分の子供たり得るのか。

しかし、題材のほかに登場人物に重い過去を背負わせすぎているんじゃないか。
人によっては、悲惨な経験の羅列で読む途中で厭になりはしないかと。
個人的な意見だけど、人は他人のテキストを読むときに、自分の経験から再構築していくものだと思う。
つまり、再構築したくないと思わせたら、エンターテインメントとしては、そこで終わり。

という題材についての批評はともかく、よく書けているなぁと思った。

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