2010年10月31日日曜日

「見える暗闇」ウイリアム・スタイロン著(大浦暁生訳)1992年

2年くらい前、知人の役に立てればと、うつ病に関する資料を探していた。
その時思い出していればね…。

今、“何かない”って人に相談をされたらこの本を推薦する。
すっかりこの本の存在を忘れていたというか、身近にそういう人がいないと、真剣に読まないってところがあるんだろうなって読み返して思った。
著者は「ソフィーの選択」の作者。

自らの経験で、うつ病の怖さ、何を感じるのか、どう考えるのか文学者の言葉のメスで語っている。(彼をもってしても、言葉では表現できないというけど、何をし、どう考えたかを書く事で読者に伝えることに成功していると思う。)
とっても貴重な本だ。

2 件のコメント:

  1. 今、廃版になっているらしい。新潮社さん、版権が切れているなら別の出版社でも、是非人の目に触れる形で置いておいてほしい。(電子出版っていう形でも。)
    たぶん、必要としている人がいるはずだ。

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  2. 追記すれば、自分も、ここに書かれているような気分になった事が一度ならずある。
    その都度、無理やりそこから引っ張り出された。
    強引に誘われると、それを断る気力すらなく、酷い気分になりながらも付き合っているうちに回復してくるという…。
    深刻な淵に置かれる前に周りの人に助けられて今があるんだなって、思っています。
    それは、自分のような性格だから良かったのかもしれないのですが。

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