2026年10月17日土曜日

【青鬼の褌を洗う女】坂口安吾

 坂口安吾生誕120年ということで、まだ読んでいない有名どころの作品を読んでみました。

戦中戦後の美しい女性の生き方の物語。

妾という者に対する感情は、妾の子というのが差別用語であることでわかるとおり時代による濃淡はあれ良い印象は待たれないと思います。

妾であることを気にせず。むしろ積極的に受け入れる主人公の女性の考え方や、そこに根差しているのだろう観察眼については同感するところ、膝を打って納得するところがあります。

観察眼は当然作者の安吾のものですが、しかしその観察眼を以て生き方や考え方が構築されるもので、坂口安吾が無頼派と呼ばれた理由でしょう。

自己分析を含めあまりにも鮮やかで、そんなことがあるだろうかと思いながら、人の性分やそこから生まれる心理。本人も意識しないそういうことが無理なく、すっと読めてしまいます。

0 件のコメント:

コメントを投稿