2011年5月16日月曜日

【どかどかうるさいR.R.C(ロックン ロール シティ)】 川西 蘭 著 昭和62年10月25日 集英社文庫

再読を終えて思った。“あれ、こんなんだっけ?”ストーリーは覚えていた通りなんだけど、なんか余分なものが沢山って…。明らかに枚数稼ぎでしょ、あれ。
まあ、書いた当時は、まだ早稲田の大学生だったということでって、売ってるんだから理由にならないわなぁ。編集者がちゃんと指導しないと、こうなりますって感じか。

何で再読しようと思ったのか。それは、この物語が再生の物語だから。
昏睡状態から帰還した男の子の、昏睡している間の物語。
この間読んだ【完全なる首長竜の日】は、科学技術が発達して、その意識に入りこめるという世界の話だけど、これは当事者が昏睡している間に見た夢(もしくは現実かもね)を描いている。
伝説のバンド“どかどかうるさいロックン・ロール・バンド”のライヴが開かれるとうわさされる街に住む高校を退学になったぼくと相棒。そしてアルタミラのマスター、ビリヤード娘、むき卵。その世界を紡ぐのは・・・というお話。
ホント、なんで編集者がもっと作者に鞭入れなかったかなってのが惜しまれる。

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