2011年3月21日月曜日

【完全なる首長竜の日】乾 緑郎 著 2011年1月 宝島社

第9回このミス大賞受賞作。

今、生きてる世界が現実なのか夢なのか。
誰でも(少なくとも自分は)ある事じゃないかな。

植物人間状態となった患者(ん?病気とは限らないから患者じゃないか)とコミュニケートするための医療器具「SCインターフェース」が開発された日本。
自殺を図った弟とのコミュニケーションを図っている女性漫画家 淳美。子供の頃の思い出を含め、夢と現実が交錯する。
夢と現実の交錯と、思念というか、魂が人の意識に働きかけるって言うのは、よくある設定だけど良く出来ている。

魂が他の人に憑依するというのは、このミス大賞第1回『四日間の奇蹟』中でもあったけど、こちらはあれほどストレートなお話ではない。(『四日間の奇蹟』の率直さ、好きですよ。)
モチーフとしての首長竜がもう少し象徴的に使って欲しかった気もする。

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