昨日、アルビレックス新潟は残留争い直接のライバル松本山雅FCをホーム、デンカ・ビッグスワンに迎えた。
この試合、勝つか負けるかで残留への厳しさが全く違ってくる。
下位3チームがJ2へ降格するレギュレーションで、新潟は下から4番目、松本は3番目だ。
このゲームが終われば残り3試合。松本にとっては、勝てば勝ち点で新潟に並ぶ事が出来る、新潟にとっては勝ち点3差を上乗せする事が出来る重要なゲーム。
ぼくはゲームの前、行きつけの飲み屋にいた。
キックオフまで2時間半。
店に入ると、常連のおじいさんがいつもの調子で飲んでいる。
いつもの当りさわりのない話からアルビレックスの話へ。
今年はいよいよマズいんじゃないかね。という振りには、大丈夫だと思いますよといういつもの返し。どっちだって確かな根拠があるわけではない。
特に奇跡の残留を経験してしまえば、最後まで何があるか分らないって気持ちは当然の事。
「今日は、いっぺこと集まるみたいやの。」(いっぱい集まるみたいだね)という言葉に、「反町さんが来るってのもあるんじゃないですかね。」と言うぼく。
「何、反町さん帰って来るんか?」
「松本の監督が反町さんなんですよ。」
「いやあ、反町さん、けえってこねかねえ。」(帰って来ないかな)
「松本でも頼りにされてるみたいだから、難しいんじゃないですかね。」
そんな言葉を交わす。
いつもサッカーの話は成績の話が出る程度だったけど、反町さんの印象は強いんだな。
反町さんは就任当時は監督どころかコーチの経験もなく、新潟の人には一緒に育ってきたっていう思いもあるのかもしれない。
いつもJ1昇格にはあと一歩届かず、ついに昇格を実現した2003年。多分、おじいさんはそこにいたんだろうな。
あの熱狂の中から、今のタイトルを目指すと言いながら残留争いに巻き込まれる現実。
その中で行かなくなった人たちが沢山いる。
「じゃあ。」
おじいさんはお勘定を済ませて出て行く。
キックオフまで1時間。
ぼくもそろそろ出る時間だった。
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