【警視庁情報官 シークレット・オフィサー】濱 嘉之 著 2010年11月12日 講談社文庫

楽しい読み物というのは、2種類あって、ひとつは物語自体を楽しむもの。もうひとつは自分の知らない情報を知って楽しむもの。

まあ、物語の中の情報が本当かどうかは別として。

この小説は、後者だ。物語自体、読む人を引き込む筆力はない。
警視庁や警察庁、内閣官房など、警察小説を読む人にはその部署の経験がある人が書いたものとなれば、そうか、そうかと。
この間紹介した「小説 会計監査」とかもそう。（あれは、いいのか悪いのかモデルが分りやすかったけど、少し散文的だった。）

この方は、この段階では箱書きをする事は出来るけど、物語を紡ぐ力はまだないなって思った。
原作者として、ストーリー・テリーングの上手い人と組めば、わくわくする物語が生まれるんだろうと思う。
続編も出ているらしいけど、どのくらい物語を語れるようになっているだろう。