2010年11月21日日曜日

世界を不幸にするグローバリズムの正体って何だろう

ブログのアクセス解析ってのがあって、それを眺めていたら「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」についてのアクセスが、思いがけず上位に入っていた。

社会とかタグにはアクセスが無いんで、タイトルで検索された方が多かったんでしょう。取り上げた本自体は古いものだし、本そのものではなくて。
ちょっと意外だったので、自分の考えをもう少し。

先進国と発展途上国。その格差を考えて貿易を行わなければ発展途上国はずっとそのまま。
そういう世界は、幸福なグローバリズムが実現されているとは言えない。
経済格差のある国の、格差を埋める緩衝材。そのマイナスの緩衝材が関税を代表とする自国防衛政策、プラスの緩衝材がODAなんかに代表される国際援助だと思う。

関税については、徒に関税を撤廃するのが正しい方法ではないというのが保守的な立場。
今回のAPECでもTPPが話題となったが、国際紛争を抱える地域ではありえない話だから、平和な地域なんだなあって事を再確認しながら、各国はどのくらいのリスクを取ってるんだろうかという事を思った。

関税を撤廃しても、保護すべき産業には補助金を出すって手がある。
不公正な貿易慣行とか、非関税障壁とか、グローバリズムの信奉者の批判の的になるもの。
でも、それって不公正じゃないの?もともと経済格差がある所へ持ってきて、単純に障害を取り除けって言ったり、生存権に関わる産業の保護を外そうとするのは。
イコール・コンディションって何か。
幸福なグローバリゼーションを実現するには、それをはっきりさせる必要がある。
しかし、価値を測る基準である為替ですら投機の対象になっている現状では、そんな基準を作る事は出来ないんだろうね。

外務省のHPによると、ODAの2009年予算は1兆7,047億円。(回収金が6,283億円あるため、ネットでは1兆764億円)
これは、世界をイコール・コンディションにするために必要なもの。
しかし、そのような行為を行っている日本の国債発行残高が900兆円を超えて、空前の1,000兆円に迫っているという。
グローバル化には必要なコストだと思うけど、援助している国から不利益を被っているという現実もあるし。
それをどう評価、実施していくのか。
政治家の失言問題なんかより、そっちの方が大きな問題だし、マスコミもそちらを取り上げるべきだと思うんだけど。

今の不況=税収不足は、少子高齢化が原因だとか言われているけど、実際は、誰がどう考えたって今の経済構造が間違っているからに他ならない。
働きたくても働けない。働く場が無いってのは、少子高齢化とは何の関わりも無いでしょ。
経済構造や社会認識は変わっていくものだけど、どういう方向に変えて行くのか。
そのビジョンが全く見えてこないのは、グローバリズムを主張する自由主義という名の責任放棄のせいだと思う。

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