2015年10月29日木曜日

【あの日の声を探して (原題:The Search)】ミシェル・アザナビシウス監督 2014年 フランス・グルジア合作

去年のカンヌ映画祭に出品された映画。
去年のカンヌって言えば、河瀨直美監督の「二つ目の窓」も出てたんだっけ。
あの映画はパーソナルな意味での生と死。自然に失われて行く生と死を描いた映画だったけど、こちらは権力に奪われる生と死の映画。

1999年の第2次チェチェン紛争。ロシアは国内問題として処理をした内戦。
両親をロシア軍の兵士に難癖つけられた挙句銃殺される様子を窓の中から見て声を失った少年。その生き分れた姉弟と、ロシア軍兵士達がそうなっていく様の二つのストーリーを描いている。
戦争…そこにあるのは人と人の殺し合い。恐怖により考える事を放棄して、しまいにはマヒして人を殺す。
そんな暴力が説得力を持って迫って来る。

自分達に何が出来たのか。
そういう視点で映画を作れるってのは、すごい事だな。

チベットやウイグルで同じ事が現在進行形で起きてるんじゃないかと思うけど、ぼくたちに何が出来るのか。

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