原作は桜場一樹さんの直木賞受賞作。
近親相姦のテーマや、流氷の上での殺人というシュチエーションから映像化は困難と言われていたとか。まあ、実際大変だったと思うけど、それは安易な宣伝の煽り文句だ。
現実問題としては「この物語映像化したら見せ場って何?」って話だったんだろうと思う。
難しいテーマで、考えさせられるものはあるけど、それでお客を呼べるのかって話。
個人的な結論を言えば、監督は失敗していると思う。
ただ、すごく観せ方な面ではチャレンジしていて、そういう意味では映画オタク必見。また、主演の二人(二階堂ふみ(花)、浅野忠信(淳悟))を中心に俳優陣の演技は物語の世界を余すところなく表現していると思う。演技に興味のある人も必見だろう。
まあ浅野さん的には、高いレベルでの平常運転かもしれないけど、二階堂さんの演技は彼女じゃなきゃ無理でしょと思われるくらいの濃密さだった。
ただ、あのお話を今の日本で商業ベースに乗せられるかと言えば、多分難しい。何しろストーリーが気分爽快とか、誰でも同感できるってお話ではないだろうから。
終わり方も、えっ・・・て感じ。
監督が失敗しているというのは、そういう意味。
観客に色々委ね過ぎじゃないだろうか。
そこを自分で補うとか、それを楽しむといった観方をする人には良い作品なのかもしれないけど。
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