2010年2月14日日曜日

インビクタス 負けざる者たち  監督:C・イーストウッド

実話の映画化というのは、知っている程度によって温度差が発生するもの。
昨年公開された『CHE』なんて、その最たるもの。
その信奉者にとっては、感涙モノのシーンであっても、知らない人によっては退屈。
彼の生きた時代から随分時間が経っていて、時代も変わり、知る人も減っている。
その点マンデラは、まだリアルタイムだし、しかも映画は成功体験で終わっている。
改革のための犠牲を厭わないゲバラと、許すことで国をまとめようとするマンデラでは、その方向性も違い、いろんな人の共感も得やすい。

何の予備知識を持たない人がこの映画を観たらどうだろう。
正直、彼の舐めた辛酸、アパルトヘイトの現実は、さらりと描かれすぎているように思う。
優勝がどれくらい大変なものだったのかというのも、通り一遍の描き方じゃないかな。
丁寧に描こうとすれば、『CHE』のように前篇・後篇になってしまうのだろうけど、『沈まぬ太陽』(実話じゃないけど)映画化の際、原作者 山崎豊子さんが感動の涙は1回だけと言ってそれを許さなかったように、安易にそれを行うのは監督に優しすぎる。
そういう意味で、あの時間で纏め上げたイーストウッド監督の力量はたいしたものだと思うけど。

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