2009年5月6日水曜日

『グラン・トリノ  GRAN TORINO』過ちを取り返すことはできないが、繰り返さないこと、繰り返させない事は出来る。

一人の少年が、力ずくで大人へ引っ張り上げられる映画。
イーストウッドが演じる人物は、いつも男だ。
イーストウッドが本当の男だと思う男。
もちろん、本当の男だっていろんな事に悩むし、男であるが故、そんな悩みを打ち明ける事が出来ない。
すべてを自分に引き受けてしまっている。
結局この映画だってそうさ…。
その結論に至るまでの経過が、実にうまく描かれている。
映画の冒頭ですでに亡くなっている奥さんは素晴らしい人だったんだろうなとか、あんな牧師さんがいるのなら、一度くらいは話をしてみたいなとか。

その生きざまを見せられて大人になった少年は、彼の経験を引き継いで生きてゆくんだろう。

この映画の脚本は持ち込みで、イーストウッドが従軍した戦争を朝鮮戦争と変えたくらいで一切直しがなかったという事だけれど、書いた方は、ある程度イーストウッドを念頭に書かれたのではないかと思う。
それくらいイーストウッドらしかった。

やっぱりこれかよと思ってしまうけど、とっても良い映画。

2 件のコメント:

  1. このブログを読んでいる人がいるかどうかという問題は抜きにして、本文にネタばれを書くのは憚られるので…。

    結末は、あれしかなかったのかと思う。
    あれでは、残された者に重たいものを残し過ぎな気がする。
    遺言が残されていたということは、あの行為に至る自身の体の事や、心の葛藤もあったのだということを残された者に示唆するシーンだと思うが、そこのところをもう少し余韻を持って描けなかったかなと。
    決着のつけ方はともかくとして。

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  2. あ、自分的にはあの決着や話の持って生き方は、合いません。
    あれはカウボーイものの延長でしかないとしか思えないので。

    いつみたのか忘れてしまったけど、ジョン・ウエインの『ラスト・シューテスト』って、末期がんの伝説のガン・マンの映画があったけど、イメージ的にはあの世界に近いのかななんて・・・。

    でも、彼の観客が求めているものは完璧に与え、ほかの観客にもアピールする力のある作品だと思いました。

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