これを分かれってか?
観終わって思った。
アメリカの不法移民問題。
常識ある大人は、当然知ってるんだろうな。ってか、その知識がなきゃ、ただの悲しいボーイ・ミーツ・ガール(この映画の場合はガール・ミーツ・ボーイか。)の物語になってしまう。
正直、問題意識の抉り方は腫れものに触るよう。
それで判れよってのも有りの世界だと思うけど、なぜ少年はギャングにならなければならなかったのか(この描き方じゃ、ただのカッコつけと取られても文句は言えない)、少女はなぜ危険を冒してアメリカを目指したのかが分からない。(そこに命をかけなければならないという説得力が、映画だけでは分からない)
予備知識がなきゃね。
そこいらの予備知識を持って観たら(もしくは身近に感じている人たちから観たら)すごい力作なんだろう。
世の中には、こんな現実もある。
それが現実と言うなら、丸飲みしてでも分からなきゃいけないんだろうな。
CHEの2部作を観た時も思ったけど、この物質的には平和な国に生きているぼくらは、命を賭けずして世界的に恵まれた環境にあるんだよね。
最後の方のシーンで少女サイラが電話をかけて「Sin nombre?」って訊かれて名前を名乗り、電話が繋がった時のほっとした表情。
これから、まだいろいろあるんだろうけど、とりあえず良かったなって思えるハリウッド的なエンディング。
この作品では、賛成です。
そうじゃなきゃ辛すぎるもんね。
英題はWITHOUT NAME(名前なしで)、原題は英訳するとno name(名無し)。
電話で交換手に訊かれてのは「Sin nombre?」ではなく、よく似たスペイン語なのだろうな。
それも演出のうちか。
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